奈良県川上村にひっそりと佇む「丹生川上神社上社」は、まるで天上界から降り注いだような「天空の社」神聖な場所といわれています。
一歩境内に足を踏み入れると、標高500mの高さから広がる絶景に息をのむことでしょう。
遠くに吉野山や大峰山が連なり、まるで天空の王国に迷い込んだかのような気分を味わうことができます。
この神社は、龍神総本宮で水と雨を掌る天空の龍神神社としても知られ、そのパワーは絶大。日常の喧騒を忘れ、自然の力を全身で感じながら、心と体を癒したい方にはぜひ訪れてほしいところです。
元宮遥拝所からの景色は絶景で龍神様のパワーを感じることができるスピリチュアル・パワースポットともなっているようです。
丹生川上神社上社の見所・パワースポット
石造りの「鳥居」
鳥居と玉垣の間が狭いが、力強く堂々とした石造りの「鳥居」が誇らしげに立っている。石鳥居神号標には「高龗大神」の文字か書かれています。
拝殿
掲額「神雨霑灑(シンウテンサイ)」
神の雨がうるほしそそぎ、恩恵をほどこすの意。
本殿
元宮遥拝所
1998年、ダム建設により旧社地が水没。その記憶を持ち続けるために、境内には元宮遥拝所が設置されています。奥に見える池の中に元宮がありました。
ここから旧社地の方向を向い、心からの祈りを捧げれば、水と雨の神様の恩恵を受けられると言われています。ここから風景を写真に撮るという方も多いようです。
4社の末社
拝殿の右手やや奥まった場所に末社があります。
山々や深い森を守る神様が祀られている「山之神社」、清らかな水の源を見守る神様「水神社」、仕事を支える産業の神様が祀られている「恵比須社」、火の神様が住む「愛宕社」の4社があります。
狛犬でなく「馬の像」
一般的な神社では拝殿前に狛犬の像がありますが、丹生川上神社上社では、馬の像がその役割を担っていようです。
この馬の像は、古い時代の祈雨儀式と密接に関連していると考え、祈雨の際には黒馬が、雨がやむよう祈る場合には白馬が神社に奉納される習慣がありました。
この伝統は、神社の祭礼において馬が重要な役割を果たしていたことを物語っています。そのため、狛犬ではなく馬の像を置くことで、その神社独自の文化と歴史を反映しているようです。
樹齢600年を超える御神木
樹齢600年を超える御神木は、拝殿右側にあります。
拝殿内にある伝説が囁かれる「霊石」
神社の中には、龍神の玉だけでなく、他にも驚くべきパワーを持つアイテムがあります。それは、樹齢600年を超える古木、ご神木の中から発見された「霊石」。石に触れ、体の痛む場所をさすれば、その痛みが和らぐと言われています。また、心からの願いを込めて触れることで、その願いが叶うことがあるのだとか。実際に、訪れた人々からは「石に触れた瞬間、特別な感覚を得た」「病気が驚くほど回復した」との声が寄せられているそうです。
平安時代の祭場跡
平安時代の祭場跡(復元)本殿を建立する前の形。
丹生川上神社三社めぐり
丹生川上神社は、日本最古の水神を祀る神社。
その伝承によれば、神武天皇は苦境にある時にこの地を訪れ、天神から重要な教示を受けたと言われています。これにちなみ、多くの天皇が困難に直面した際に吉野を訪れ、神社で力を得ていたために丹生川上神社が創建されました。
元々は一社であった丹生川上神社は、歴史の流れによって江戸時代から大正時代にかけて、三つの神社(上社・中社・下社)に分かれました。しかし、これらの三社は古来の祭祀を継承し、一体となってこの伝統を守り続けています。
2022.07.18
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丹生川上神社上社のご祭神
主祭神 | 高龗大神(タカオカミノオオカミ) |
相殿神 | 大山祇神(おおやまつみのかみ) 大雷神(おおいかづちのかみ) |
丹生川上神社上社はなんの神様?
丹生川上神社上社では、貴船神社と同じ神様である高龗神(たかおかみのかみ)を祀っています。
また、丹生川上神社中社・下社では闇龗神(くらおかみのかみ)を主祭神として祀っています。
この高龗神(たかおかみのかみ)または闇龗神(くらおかみのかみ)とも呼ばれ、二つの名前を持つことで知られていますが、どちらも同一の神であると社記に記されています。
高龗神は、雨を操る龍神として信仰され、雲を集め、雨を降らせ、太陽を招くといった自然現象の調整者とされています。さらに、地中に雨水を蓄え、必要に応じて水を湧き出させる役割も担っています。伝説では、高龗神は山の上に住む龍神とされ、闇龗神は谷底の暗闇に棲む龍神とされています。
水は生命の源であり、高龗神は、生命に不可欠な水の供給を司る「水源の神」として尊ばれています。
丹生川上神社上社のご利益
雨願、止雨、子宝・安産、縁結びなど
※雨を降らせる、また止めるなどから農業・漁業・鉱山業などから信仰が厚いようです。
丹生川上神社上社の御朱印・お守り
御朱印
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— しっぴん⛩全国一の宮巡拝⛩ (@shippin4141) January 29, 2021
龍神マークもありかっこいい御朱印となっていますね。
御朱印は社務所で頂けるようです。
参拝時間:9:00~16:30
丹生川上神社の三社巡りを専用御朱印紙
丹生川上神社上社・中社・下社の三社巡りを専用の御朱印紙があるようです。三社巡りで御朱印をしたいという方は社務所で尋ねてみてはいかがでしょうか。
お守り
幸せを招く「龍神の玉」?
丹生川上神社上社の100円おみくじがあるのですが、「凶」を引いてしまった際には、ありがたいことに神社から「龍神の玉」という特別なお守りが授けてくれるようです。この玉は、強力な龍神の力を持つとされ、幸運を引き寄せてくれるとのこと。※凶を引いた際には、社務所で神社の人に声をかけてみてください。「龍神の玉」を頂くことができるかもしれませんよ。
丹生川上神社上社の駐車場・アクセス
駐車場
数十台は停めることができる無料駐車場があります。第一駐車場は本殿すぐ近くにあり、第三駐車場ぐらいまであります。上り坂で駐車スペースも狭いため普通車・軽自動車以外は不可となっています。運転が苦手な方には少し停めにくい駐車場がもしれません。
アクセス
自動車の場合
大阪からのアクセス
大阪の中心から、約2時間。景色が変わる中、阪和自動車道を進み、三原JCTで南阪奈道路に入ります。最後は国道169号線の走行して目的地に到着します。
名古屋からのアクセス
名古屋の都心から、おおよそ2時間50分。名古屋からは、名阪国道の針ICから次に国道369号線を走り、国道166号線(三茶屋)へ。最終的には国道169号線で目的地に到着します。
電車の場合
丹生川上神社上社の概要
住所 | 〒639-3553 吉野郡川上村大字迫869-1 |
関連サイト | 公式サイト |
社格 | 式内社(名神大) 二十二社(下八社) 元官幣大社 |
まとめ
丹生川上神社上社の創建は675年、天武天皇の神のお告げとして、雨を降らせたり止めたりする力を持つ神社。古くから、長雨が続く時には白馬を、干ばつの時には黒馬を捧げて祈りを捧げており、この伝統が後に絵馬の奉納として残っています。
丹生川上神社上社は、平安時代には「延喜式」名神大社として特別に尊ばれる神社として認識され、最高格の社格「二十二社」の一つとしても数えられています。しかし、歴史の中で多くの戦乱を経て、一時はその存在さえも不明確となったようです。
明治時代に入ると、この神社はその由緒の重さから再び認識され官幣大社として、上社、中社、下社の三つの社格として位置づけられ、雨と水の守護神「高龗大神(タカオカミノオオカミ)」を主祭神とした「丹生川上神社上社」は、古くから豊かな恵みを求めて多くの人々が足を運んでいるスピリチュアル・パワースポットとなっています。